腰部・下肢の症状に対するセルフケアの案内
当院では鍼灸師という職業の社会的役割の1つとして、『橋本の百日級』という名称で自己治療(セルフケア)の方法を伝授しています。
具体的には、疾患を抱えるご本人ではなく同居のご家族にお灸の方法を伝授するので、その方がご本人にお灸を据えていく形になります。
ここではその橋本の百日級について説明していきます。
解決が期待できる症例
「痛み」について概ねどんな疼痛でも和らげることは可能です。
しかし習得のコスパを考えると、主に脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニアなどの手術が必要と言われた難治性の疾患の改善に対して活用することがベストです。
特に間欠性跛行(5分歩くと脚が痛く重く、休憩しないと歩くことができない)が出ているものについて、あきらかな有効性が期待できます。
- 脊柱管狭窄症:間欠性跛行でゴルフ1ホール分も歩けない▶2ヶ月で完治。18ホール回ることができる。
- 脊柱管狭窄症:車を降りてから店に入るまでの100mほどを歩けない▶3ヶ月で改善。症状がほぼ出なくなる。
- 坐骨神経痛:通勤時に下腿部の痛みで立っていられなくなる▶6ヶ月で完治。
- 脊柱菅狭窄症:こまめに休まないと散歩ができない。▶半年で1日9000歩継続して歩けるようになる。
唯一、この100日灸の体験談をいただけた症例があったので紹介します。
タップで体験談を開く
体にメスを入れることなく完治したことに驚いております。
1年程前から通勤電車(約20分)で膝の下の下腿部の外側が痛くなり立っているのが辛くなりました。
この為、以前に股関節痛でお世話になった能勢町の『はしもと整骨院』に助けを求めました。診療の結果、足の痛みの原因は腰からきているとの事でした。
以前に椎間板ヘルニアになった経験もあり先生と相談の結果、手術等の体にメスを入れることは極力避けて『はしもと整骨院』で治療を続けていくことにしました。
自宅が奈良で通院に片道約1.5時間かかることから週に一回(土曜日)での通院としました。
治療内容はお灸と鍼の併用で行うことにしました。お灸を毎日行うため、週の6日間は自宅で家内に行ってもらいました。
家内へのお灸のやり方については、先生が家内へ丁寧にそしてほめ上手で指導していただき家内も機嫌よく自宅で続けてくれました。
当初、100日で様子を見ようとの事でしたが、約100日で痛みは半減以下となりました。最終的には約6か月たったころ完治しました。
粘り強く指導そして治療をしていただいた『はしもと整骨院』の先生、そして家内にとても感謝しております。
体にメスを入れることなく完治したことに驚いております。
体の痛みを感じておられる方は、是非一度『はしもと整骨院』さんへ相談されてはどうですか。
いつも混みあっているので事前に予約していかれることをお勧めします。先生はとてもユーモラスな方ですので気軽に相談できると思います。
今は好きなゴルフを楽しんでおります。35年続けてきたマラソンも再開しようと思っております。とても満足しています。
東洋医学の価値・お灸の効果
脊柱菅狭窄症・椎間板ヘルニアといった西洋医学的には手術をするしかないといわれる疾患でも、東洋医学的には身体にメスを入れることなく改善する方法があります。それが鍼とお灸です。
現代では鍼やお灸は「怪しい」「まがいもの」というイメージがあるかもしれません。
ですが馬鹿にするなかれ。江戸時代後期に西洋医学が日本に入ってくるまでの日本における医療といえば「鍼・灸・漢方」などの東洋医学でした。庶民から徳川家康をはじめとする歴史上の偉人もお灸で健康管理をしていたと記録が残っています。
現代の80代以降の患者さんからはしばしば「昔、母にお灸をしてもらった」という話を聞きます。太平洋戦争に敗戦しGHQによる法改正という歴史があり、戦後生まれの方々から徐々に鍼灸が身近ではなくなりますが、戦前生まれの方にとっては、自宅でお灸をするというのは身近なものだったのです。
我々が普段病院で受ける西洋医学は「科学的根拠に基づく医療」と言われ、東洋医学は「経験則に基づく医療」と言われています。
おそらく地球の歴史上であらゆる民間医療が生まれては消えていったはずです。
そんな中、東洋医学はアジア圏を中心に、電気もレントゲンも科学もない時代から2000年以上もの間、数え切れない程多くの治療を試されてきました。
そして膨大な経験則によって安全で効果があるとされた鍼・灸といった方法のみが現在まで残り使用されています。
鍼や灸はなぜ効果があるのかという科学的な説明ができません。それは鍼灸がまがいものだからではなく、現代科学はその効果を証明する技術に達していないということです。
鍼や灸は人の身体を使ってどうすれば症状が改善するのかという「経験則」を積み重ねてきた先人の知恵の塊です。
これまでも私は鍼灸師としてお灸で患者さんの症状を改善し、お灸の方法を患者さんのご家族に指導することで、素人が手術をすることなく家庭で改善に導いてきました。
未経験の者に任せて効果が出るのは、それぐらいお灸というものが経験則によって完成しきったものだからです。
お灸で改善が期待できる仕組み
なぜ手術が必要とされる腰の疾患が、手術をせずに自宅で改善できるのか。内服薬の作用をイメージすればわかりやすいです。
なぜなら「人間の回復しようとする力」を助けるためのものだからです。
というのも、そもそも医療における症状の改善・治療方針はざっくり2つに分けられます。
- 外から物理的に改善する「手術・徒手療法・鍼」など。物理的に切れた筋肉をつなぎ合わせる・折れた骨を整復する・固くなった筋肉を鍼を刺し和らげるなど物理的な解決をはかります。
- 内から機能改善をする「薬・お灸・食事療法」など。人間の体はもともと、健康状態に戻ろうとする作用が備わっており、その機能を高めることを期待します。
お灸をつかった治療とは、内服薬のようなものです。内服薬は1回で処方されたすべての量をのみきるのではなく、例えば朝・昼・晩と小分けにして一定期間か改善するまで飲み続けます。
これは、1回の改善が微々たるものですが長期間かけて改善をしていくものになります。一定量を一気に飲んでも効果がないどころか身体に害が生まれます。
患部にお灸を使った侵害刺激を加えることで、人間の身体がもともと持っている健康状態に戻る機能を後押ししてくれます。それが鍼灸によって効果がでる機序の1つと言われています。
脊柱菅狭窄症や椎間板ヘルニアなどに対して行う場合、一般的な腰痛に対する鍼や徒手療法のように、その場ですぐに結果が感じられるものではありません。
残念ながら1回の治療介入で症状が「100」ある内の「0.1~1」程が改善するぐらいの効果しかありません。
そのため、いかに回数をこなすがが重要となるので、週に1・2回の通院では回数が足りません。
それを毎日通院して行なうよりも、自宅でセルフケア・自己治療として行なうことが合理的だと考えます。
目安として100日間毎日施術し続けます。当然日によって症状の波があるので、長い目で見て、症状が楽になっているということを期待して施術を続けます。1日スパンでは変化がみられませんが、1ヶ月2ヶ月した頃に最初に訴えていた症状が改善されていきます。
百日灸を教わる・行なう価値
そして、脊柱菅狭窄症・椎間板ヘルニアなどで手術を勧められている方に対して、この治療法を提案します。
薬局ではセルフケア用品としてお灸セットや千年灸というものが売られています。
これによってだれでも知識や技術が無くセルフケアとしてお灸を行なうことができます。
そのため「お灸の方法を教える」と言うと「印でもつけといて」という簡単な言葉を頂きますが「お灸を据える」のと「お灸で効果を出す」ことは全く異なります。
我々治療家は、国家資格に合格するために学校で3~4年間の時間と数百万円の学費、卒後も勉強会や講習会で数十万円を支払い技術を身に着けます。
そうやって長期間と多額の金額を払い習得する知識と技術のうち、その疾患に必要な部分のみに凝縮して絞って指導します。
ここで提案しているのは、一流レストランのシェフが「レシピを公開し、マンツーマンで調理方法を指導し、仕入れ具材をそのまま原価でお譲りするので、自宅でシェフの味を再現できます。なので来店する必要がないですよ。」と言ってるようなものです。
当然、治療院の利益とは「来院してもらってナンボ」の世界です。なのにこの提案とは来院させる事無く改善させるようにしています。
これに価値を感じるかどうかはあなた次第。
医師から手術を勧められた場合で、手術を回避したい、少しでも症状を和らげたいという場合、手術前に何か改善の手が無いか探る方に有効的だと思います。
あなたのメリット
- 当院に来院することなく自宅で治療ができます。
- 手術を回避できる「かも」しれません。短期集中で試してみる価値はあります。
- 通院にかかる時間がかかりません
- 治療費がかかりません
- 一生使えるセルフケアのお灸術を身につけることができます。
やること
こういう「もぐさ」と呼ばれるヨモギの葉っぱから作られたフワフワした材料を使います。
それを手にとって、米粒位の大きさに造形し、皮膚に置き、火を付けていきます。
これを一箇所5回程度繰り返します。
プロの鍼灸師なら1回5分程の作業です。これまで教えてきた方々は症状にもよりますが1回あたり15分~30分を目安で行えています。
これを、数回(多くの方で4回前後)来院して頂き、やりかたをマンツーマンで教えます。それを自宅で練習して一人前になって頂きます。自宅でできるレベルに達したら実際に施術を行っていただきます。もちろんその後も継続してサポートします。
注意事項・免責事項
- 鍼は事故に繋がるためお伝えできません。お伝えできるのは灸のみです。
- 糖尿病をお持ちの方は化膿・感染のリスクが高いため方法の伝授は行いません。※もしくは別の対策をして対応します。
- はり師・きゅう師の免許を持っていないものがこれらを業とすることはあはき法によって処罰されます。
- 100%の効果が出るものではありません。当然手術をしたほうが早く改善できるかもしれません。